「東大王」鶴崎修功さんは、2023年3月末に東京大学大学院数理科学研究科博士課程を修了しました。
この記事を読むと分かります
▪鶴崎修功さん、卒業するまで長かったけど、博士課程で何してたんだろう?
▪そもそも、博士課程って何?
▪鶴崎修功さん、博士課程でどんな論文書いてたんだろう?
博士課程とは何?
研究系の大学院において修士を取得した人が、本格的に研究者を目指す為に進学するコース。
博士課程では何するの?
在籍期間3年間(標準)のほぼ全ての時間を研究活動に充てて、博士論文を提出します。
博士論文を提出した結果、以下のいずれかの条件を満たすと、学位『博士号』を取得することができます。
- 博士論文の審査に合格し、大学院の博士課程を修了(3年以上在籍)する博士号(課程博士)を取得。
- 博士論文の審査に合格し、博士課程修了を修了しないでも、それと同等以上の学力があると認められる
博士号(論文博士)を取得。
※『博士号』を取得しないまま、博士課程を満期修了するということもあります。
学位の種類は?
①学士号…大学を卒業した人が得られる学位のこと。
②修士号…大学院を卒業した際に得られる学位のこと。
③博士号…大学院の「博士課程」や「論文博士」を取得した人が得られる学位のこと。
①学士号→②修士号→③博士号と段階を進んでいくんだね
博士課程を取得するメリットは?
博士号を取得するメリットとは何なのでしょうか。
それは、自分を専門家であるとブランド化できることです。
博士号は海外でも通用するので、グローバルに活躍の場を広げることも可能です。
鶴崎修功は博士課程で何してたの?
鶴崎修功は、博士課程で、ほぼ全ての時間を研究活動に充てて、博士論文を提出していた。
鶴崎修功さんは、2021年9月、自身もライターを務めるwebメディアQuizKnockのインタビューに、
”代数の「表現論」という分野にある「カッツ・ムーディ・リー代数」を研究している”
と答えていました。
「カッツ・ムーディ・リー代数」が何か分からなった人が大半だと思いますが、
鶴崎修功さんが、「カッツ・ムーディ・リー代数」分かりやすく説明して下さったのがこちら。
一般の方に説明するときには、「行列」という言葉を使います。現在の高校の学習指導要領にはないですけど、高校とか大学1年生とかの数学で行列を習う人が多いので、「行列の先にあること、行列の進んだバージョンをやってます」と言ってますね。
quizknock(https://web.quizknock.com/tsurusaki_interview_2#episode-1)
???
研究とは…他の人の論文を読んで、まだ分かっていないことを計算したり証明したりすること。
論文とは…新しいことが分かって、それを文章にまとめたもの。
鶴崎修功が博士課程でどんな論文書いてたの?
鶴崎修功が発表した論文
※確認できたものに限ります。
■2020年度表現論シンポジウム
鶴崎修功(東京大学大学院数理科学研究科) 「Rank 2 symmetric hyperbolic Kac-Moody Lie algebraにおいてreal root vectorの張る空間にnilpositive elementをもつsl2-triple」
有限次元半単純リー代数におけるnilpotent orbitの理論の類似で、 hyperbolic Kac-Moody Lie algebra上にも principal sl2 subalgebraを構成できることが知られている。 rank 2のsymmetric hyperbolic Kac-Moody Lie algebraについて、 この構成法を拡張し、principal以外のsl2 subalgebraの系列を得た。 この結果および、もとのLie algebraに対するこのsl2 subalgebraの 作用で現れるsl2 moduleについて述べる。
https://sites.google.com/view/hyougenron-symp-2020
■2023年度1月26日(木)14:45-16:00 数理科学研究科棟(駒場) 118号室博士論文発表会
鶴崎 修功 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/2023/sem23-029.html
Irreducible module decompositions of rank 2 symmetric hyperbolic Kac-Moody Lie algebras by sl2 subalgebras which are generalizations of principal sl2 subalgebras
(主sl2部分代数の一般化であるsl2部分代数によるrank2対称双曲型Kac-Moody Lie 代数の既約分解)
数学が楽しいという鶴崎修功さんも、やはり論文を書くのは大変なようです。
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